核兵器と日本の姿勢

川崎哲氏のブログにて気になる記事を発見。

昨10月29日に国連総会第一委員会で、「核兵器禁止条約への交渉開始」を求める国連決議案(L.50「国際司法裁判所(ICJ)勧告フォローアップ決議案」)への投票が行われました。結果は賛成121、反対27、棄権22での採択でした。5核兵器国のうち米・ロ・英・仏は反対、中国は賛成しました。スウェーデンは賛成、ドイツやベルギーは反対、カナダやノルウェーは棄権しました。賛成の多くは非同盟諸国です。日本は棄権しました。全体として、投票行動の傾向は、例年と変わりない構造となりました。

速報:日本は「核兵器禁止条約」決議案に今年も棄権しました 川崎哲のブログ/ウェブリブログ

ちなみに下は、日本が共同提出した核兵器に関する別の決議案の記事。

国連委で核廃絶決議案採択 共同提出は過去最多90カ国

【ニューヨーク共同】国連総会の第1委員会(軍縮)は26日、日本や米国などが共同提出した核兵器廃絶への決意をうたった決議案を賛成154、反対1、棄権13の賛成多数で採択した。同様の決議案の委員会での採択は17年連続。
(2010/10/27 共同)

「核兵器廃絶への決意」には賛成でも、「核兵器禁止条約への交渉開始」には棄権と。川崎氏は「今年も」と書いてるので、日本は以前も棄権しているようだ。外務省のHPを眺めてみたが、前者は言及されてるが、後者は華麗にスルー。

日本と対照的なのが北朝鮮。「核兵器廃絶への決意」には反対でも、「核兵器禁止条約への交渉開始」には賛成と。白黒はっきりしてるだけ、日本より清々しい。そもそも名指しで言及されてる前者の決議案に賛成するはずが無いか。

ちなみに「核兵器廃絶への決意」の決議案はこちらで、「核兵器禁止条約への交渉開始」に関する決議案はこちら。より正確を期するなら、後者は「核兵器の使用及び威嚇の合法性に関する勧告的意見のフォローアップ」の決議案。

ざっと読み比べてみたが、生い立ちは違っても言ってることはそんなに違わないような、、、強いて言えば「核兵器禁止条約への交渉開始」に言及しているだけ後者の方がやや踏み込んだ印象があるといえばあるような無いような。

そのような「核兵器禁止条約への交渉開始」に関する決議案に対して日本としては公に反対し難いものの、この決議案に反対するアメリカの顔色も伺わないといけない。そう勘ぐると、棄権は戦略なき曖昧さなのか、もしくは曖昧自体が戦略なのか。いずれにしても「核兵器廃絶への決意」は怪しいのだが。

それにしても、どうしてマスコミは「核兵器禁止条約への交渉開始」に関する決議案に日本が棄権したことを報道しないのだろう?


注:
上記の決議案にたどり着けない場合、「The Official Documents of the United Nations」でsymbol検索を。

・「核兵器廃絶への決意」の決議案:A/C.1/65/L.43
・「核兵器禁止条約への交渉開始」に関する決議案:A/C.1/65/L.50

コメントを残す