久々に国連学会に出席。
様々な分野で活躍する報告者たちの、非常に貴重な意見を聴く。
その中でも、特に深く考えさせられたのは
自衛隊のイラク派遣の際、「ヒゲの隊長」として度々報じられていた
現在、参議院議員の佐藤正久氏の発言。
元自衛官の政治家という異色な経歴の持ち主ということもあり
どんな発言をするのか興味を持って拝聴。
冒頭から、会場に向かって質問。
日本の抱えている領土問題、その領土の位置を佐藤氏は問う。
「竹島は何県かご存じですか?」
「尖閣諸島は沖縄のどの辺りにあると思いますか?」
とても高いとは言えない正答率。
、、、もちろん、自分も含めてっす。
領土問題をはじめとして、日本は安全保障に対する関心が薄く
ひいては日本の意志が見えないと佐藤氏は指摘。
ゴラン高原に行ったときも、イラクへ行ったときも
日本にどのような意志があって派遣されているのか見えなかったという。
そして文民統制についても、厳しい指摘。
自衛隊は文民統制によって銃器の使用条件など
交戦規定(ROE)が厳しく統制されているが
その厳しい制限を課す法律を作る政治家が現場に来ない。
現場の実情を知らない政治家による文民統制が
果たして有効なのだろうかと、佐藤氏は疑問を投げかける。
さらに、日本は教訓を蓄積しないことを指摘。
カンボジアやイラクなど、海外での実績を積んでるにも関わらず
これまで培ってきたノウハウを活かしきれていないという。
現場を渡り歩いた元自衛官の言葉ゆえに
その発言にはとても説得力があり、非常に深く考えさせられた。
